安曇野紀行 ~安曇野ワイナリー~


2008年に、新たな一歩を踏み出し、畑の土作りから取り組んでいる安曇野ワイナリー。
長野県原産地呼称管理委員会認定ワイン制度ができ、今、長野県ワインと、日本酒の原産地呼称制度が、ワイン市場の活性化に大きな力を与えるとし、注目を集めています。


こんな光景を見ると、北イタリアのピエモンテ州や、トレンティーノ・アルト・アディジェ州の思い出が甦ってきます。

4月に植樹したばかりの、シャルドネとメルロー。(下記写真)

この葡萄畑を生育させる土には、安曇野近郊のダム湖から運ばれてきた砂利だそうで、余分な栄養を含んでない一方で、生育上必要な上質なミネラル分が含まれ、さらに水はけが良いそうです。

イタリア語では、このように水はけの良好な土壌のことを、SCHELETRO(スケレトロ)と呼び、「石が昼間に熱を吸収し夜発散する」という意になります。

この仕立ての仕方は、グヨー(GUYOT)方式。この仕立ては、イタリアでも最もポピュラー。

この特徴として、樹液の順路を短くすることにより、養分をいち早く房に送ることができ、枝を下から上に伸ばすことで葉が上方に集中し、まんべんなく太陽を浴びることができます。葡萄の収穫量を少なくすることにより、品質も向上できます。養分を含まない、乾燥した土地にも向いています。


因みに南イタリアでは、アルベレッロ(ALBERELLO)とゆう仕立てが主流です。葡萄の幹を小さな盆栽状に仕立てたもので、株立てになるが、日陰ができやすく、日差しが強く乾燥している南イタリアや、シチリア島で多く使われている、イタリアでは、最も古い方法のひとつといわれています。

葡萄の仕立て方は、気候や土壌によって大きく変わります。棒をたてる、垣根を作る、棚にする、立ち木に絡ませる・・・・・葡萄の生育に大切な様々な仕立て法、いろんな葡萄畑を視察するのって面白いですよね。

葡萄の葉が少し赤みがかっているのは、メルロー種。


シャルドネ種。現在日本で最も安定した品質のシャルドネ種のワインを造るエリアが、ここ長野県だそうです。

山梨県が、葡萄の生産量、ワイン造りに向いているのではと思い込んでいた私。しかしここ最近の地球温暖化に伴い、葡萄栽培の気候に適さなくなってきているそうです。では何の栽培が・・・・・??問い質したところ、柑橘類が生産高になり始めているとの説明に少し驚いてしまいました。


ここでも、アメリカ原産の木を台木にして、ヨーロッパ系品種を接ぎ木しています。
抵抗力のあるアメリカ原産の苗木の枝に接ぎ木することで、害虫対策になります。

イタリア語では

・PIEDIFRANCO(ピエディフランコ)・・・・・・接ぎ木をしない自根、ヨーロッパ品種ヴィティス・ヴィ二フェラの苗木  

・BARBATELLA(バルバテッラ)・・・・・・・・・アメリカ原産苗木に、ヴィティス・ヴィ二フェラの接ぎ木


薔薇と、葡萄の生育時、同じ病害にかかり易いことから、一緒に植樹します。この状態は、いい状態だそう。


そういえば、ピエモンテ州、バローロや、バルバレスコの葡萄畑を車で走っても、葡萄畑に真赤に咲いた薔薇を観る事ができます。
(下記の写真は、バローロ近郊にて)


メルロー、シャルドネの畑の横に、植樹したばかりの、ピノ・ノワール。


雑味を防ぎ、低温発酵のステンレス製貯蔵タンク。


とても清潔で、温度管理も徹底されていました。


酒石(イタリア語では、TARTARO タルターロ)
ワイン中の酒石酸が、結晶化して析出される、塩の一種です。
葡萄果汁の発酵が進み、アルコールが上昇、液温が下がると、結晶化してタンクの底に沈殿します。
赤ワインの酒石は、ポリフェノール化合物などを吸着するため、赤紫色の色合いになります。


ミディアムにトーストされた、フレンチオーク樽。
同じ収穫年、タンク内熟成と、樽熟成のシャルドネの利酒もさせていただきました。


日本におけるワイン醸造は、1870年代研究者をヨーロッパに派遣し持ち帰った葡萄の苗木を用い、研究、生産を開始したそうです。

しかしワイン特有の渋みや酸味が、当時の日本人の口に合わず、蜂蜜などを加えて飲みやすくしたワインが流通しました。

そして現在、日本にもワインをこよなく愛するする素晴らしい醸造家の方々が増え、「地域に根ざしたワイン文化の普及」を徹底し造られているところが増えつつあります。これからも応援し見守り続けたいです。

安曇野ワイナリー
http://www.ch-azumino.com

安曇野紀行 ~花鳥風月宿~

花鳥風月宿  この言葉は禅語の一つで、自然を愛しんでられる環境に感謝してとゆう意味合いで、宿とは「美しく風流な自然に囲まれたこの世」に喩えています。

季節を待てずに花を無理に咲かせ、鳥のとまる枝に餌になる虫が住めず、風を入れる窓が開かない高層ビルの中で、スモッグで月が隠れてしまうとゆう世界は、人間が勝手に作ったものだったのに、気付かされる言葉だそうです。

風薫る皐月の季節も去り、連日の雨は憂鬱ですが・・・・・。

東京生活にも何とか慣れ始めましたが、私にとりやっぱり 自然 おいしい空気 美味しい水が足りていないのでは・・・・・とゆうことで、連休を使い、新宿から特急で2時間30分程で行ける、大自然、マイナスイオンを感じに、初信州、安曇野へ旅してきました。

今回の目的は、安曇野を拠点に、大王わさび農場、上高地トレッキング、安曇野ワイナリー見学を企画。


ここは、大王わさび農場 日本名水百選の湧水が流れる全国一の規模を誇るワサビ田。
まさに水の郷、安曇野。


三連の水車が回る、幻想的な光景。情緒溢れる古きよき日本の原風景ですよね。


そして上高地 穂高連峰を眼下に、湿地や、小川の景観、久々に自然の中に溶け込め、気持ちの良いトレッキングができました。

安曇野の地ビール。北アルプスの雪解け水、伏流水を汲み上げた、カルシウムやマグネシウムが少ない超軟水の安曇野の水。
オールモルトビール製法で、麦芽、ホップ、水のみで造られ、苦味を抑えた喉越し円やかなビールでした。


こうゆう雰囲気を感じると、ホントイタリアが恋しくなってきます。

次回は、安曇野ワイナリー 視察を載せますね。

THE TASTEーVIN ~タスト ヴァンへの道~


このTASTE-VIN(タストヴァン)とは、いわゆるソムリエのシンボルで、イタリアよりこの称号を頂くため、イタリアワインを勉強中なのであります。

このタストヴァン、ある考古学者の推定によると、トルコのチグリス川、ユーフラテス川付近で試飲をする為の器具として使用されていたそうで、、源泉を手の平で掬って飲むとゆうことに由来して作られた、銀細工です。

イタリアでも、ポンペイ遺跡の壁画の中に、可愛らしい子供たちが、タストヴァンらしきものを手にしている様子がはっきりと見て取れるそうです。

先日、第一段階の12回の講座をやっと終え、昨日は進級試験でした。

第一段階のコースでは、ワインの専門用語、感覚器官、ブドウ栽培、白、赤、ロゼ、発泡、特殊ワインの醸造学、
蒸留酒、ビール、イタリアワインの法律などの講習を終え・・・・

イタリアより送られてきた、と、全30問の筆記試験、マーク回答式ではなく、問いにイタリア語で理由を述べるとゆう形式と、口頭試験。

イタリア語の専門用語を覚えなくてはならないとゆう難題を吹きかけられましたが、何とかクリアできたので、再来週からは、第二段階へ・・・・・。

イタリアの葡萄品種の産地と、それぞれの性質に焦点を絞り、追及していく授業です。

このTASTE-VINを手にする事ができるのには、時間がかかるけれど、こんなに複雑で品種も数え切れないほどあるイタリアワインをちょっとずつ制覇するの、楽しんでいる今日此の頃です。

イタリアワイン ベストソムリエ コンクール


昨日は午後よりJET日欧商事主催の「イタリアワイン・ベスト・ソムリエ・コンクール」の決勝大会が開催されました。

総勢127名の現職ソムリエの方々が参加した予選結果、9名の準決勝進出者を選出、、ソムリエセミナーの上位3名と合わせ、12名の出場選手が各々の技を競い合いました。

準決勝を勝ち抜いたソムリエが、午後の決勝大会へ・・・・・。
その決勝を観戦しに行ってきました。

決勝戦は5名が選出され・・・・・・・

審査員は

日本ソムリエ協会  会長兼国際ソムリエ協会会長でもある、小飼一至氏
日本ソムリエ協会  顧問・名誉ソムリエ   塩田正志氏
同協会 最高技術顧問の方、副会長
リーデルジャパン 代表取締役社長   等々
特別ゲスト審査員とし女優の壇 ふみ氏も来場。

まず始めにブラインドテースティングから。

そして口答質問。

・ 料理とワインの組み合わせ

COSTOLETTA ALLA MILANESE
(仔牛のフィレ肉を叩いて平らくし、衣を付けて油焼きしたもの)

OSSOBUCO ALLA MILANESE
(仔牛のすね肉を輪切りにし、手の込んだ濃厚なソースで煮込み)

には、OLTREPO’ PAVESE ROSSO とOLTREPO’ PAVESE BARBERAをどちらを、どうして組み合わせるかとゆう質問。

・ イタリアワインを取り扱う、サービスする職業に属していて感じること。

・ サンジョベーゼ種のクローン種の品種名。

・ 日本市場のイタリアワインシェアは、現在20%なのだが、どうすれば、それを30%に引き上げることができるのだろうか。

・ 壇ふみ氏からは、今の時季女性をうっとりさせるような、イタリア料理、ワインを組み合わせたシチュエーションを如何にしたらいか。

その後は実技。


それから、VENEZIAのレストランの設定で・・・・。
AMARONE DELLA VALPOLLICELLAを注文するとゆう設定で・・・。

AMARONEの製造方法の特徴を説明。

AMARONEとは、葡萄を一房ずつ選りすぐって収穫し、それを陰干しで4か月程乾燥させ、葡萄の中の水分を30%~40%減少させて糖分を上昇させ濃縮度を高めて造られているワイン。

この作業のことを、イタリア語で ”APPASIOMENTO” と呼びます。


今回使用された、”コスタセラ” アマローネ・デッラ・ヴァルボリチェッラ・クラシコ。
”コスタセラ”は、葡萄畑の名前で、ヴァルボリチェッラ地区の中で最も評価されているもの。

1月下旬まで、APPASIOMENTOされた葡萄を、スロヴェニア産オーク樽で24か月熟成させたもの。35年の長期熟成が可能と言われています。

それに合うVENEZIAの料理を、彼らのお勧めにより合わせるとゆう設定・・・。


メニューの内容は左から

・CARPACCIO DI MANZO
(薄く切った生の牛肉に、オリーブオイル、塩、胡椒、レモン、ルッコラ、チーズなどを添えた、ヴェネツィアの創作料理。16世紀の画家、カルパッチョに因んで付けられた料理名)

・BACCALA ALLA VICENTINA
(バッカラとは、鱈を開いて塩漬けにしたもの。それを何日か掛けて塩抜きしたものに、小麦粉をまぶして、玉葱や、アンチョビをオリーブオイルで炒め、更にミルクで煮たもの)

・PALMBACCI ALLA GHIOTTA
(PALMBACCIとは、野生の鳩。GHIOTTAとはウンブリア方言で肉焼き鍋。この料理は野禽のローストにかけたソースのこと)

・LEPRE IN CIVET
(野兎の煮込み料理)

・PIGNATTA
(卵、豚肉、生のベーコンなどを材料にした野菜スープ)

・CULATELLO DI ZIBELLO
(パルマ地方の豚の尻肉の生ハム)

・PASTICCIATA DI CAVALLO
(馬肉をチーズ、バター、肉汁で調味し、ポレンタを付け合わせたもの)

・FEGATO ALLA VENEZIANA
(ヴェネツィア風、仔牛のレバーを玉葱と炒めたもの)

・GOULASCH
(牛肉をトマト、玉葱、パプリカと共に煮込んだハンガリー風のシチュー。フリウリ ヴェネツィア・ジュリア州の州都トリエステの名物料理)

・CARBONADE
(ヴァッレダオスタ州方言。塩漬けした牛肉を赤ワインで煮込んだもの)

・FARSUMAGRU
(シチリアのトマトソースで蒸し焼きにしたミートローフ)

そのAMARONEに合うグラスワインを。


正解は、真ん中3番のグラスが、AMARONE専用グラスになります。

因みに一番右端は、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ専用グラス。


見事優勝された方は、ファロ資生堂のソムリエとして勤務されている
本多 康志氏です。



毎年一回開催されるこのコンクールを観戦することができ、ソムリエの方達のプロフェッショナルな技を観る事ができた貴重な体験でした。

歴史あるワイナリー続編・・カルミニャーノ

スーパートスカーナを継ぐ高貴なワイナリー・・・・・・
ボナコッシ家の伝統 カルミニャーノ・・・・・・・

http://www.capezzana.it/

カルミニャーノ地区は、フィレンツェより北西に20KMほどの、プラート県内に位置します。

トスカーナのワインといわれると、キャンティ地区や、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ地区が、すぐに浮かんでくるのではないでしょうか・・・・・。

面積を比較してみても・・・・・
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・・・・・・・・・10分の1
キャンティクラッシコ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100分の1
とその規模は、驚くほど小さいのですが・・・・・
しかし、このカルミニャーノ驚くほど深い歴史を持った地域だとゆうこと、みなさん御存じでしたか?

特にこの Capezzana(カぺッツァーナ)の歴史は魅力的です。

今回通訳で付き添った、Capezzanaのマーケティング担当のベアトリーチェさんはこう語ってくれました。

20世紀のはじめ、ベアトリーチェさんの、曾祖父にあたる、アレッサンドロ・コンティーニ・ボナコッシ伯爵は、スペイン滞在中に、古物商として成功を収め、トスカーナに戻ってきました。(現在彼のコレクションは、フィレンツェのウフィッツィ美術館の宝物庫に収められています)

1920年代、彼はこの、カペッツァーナの土地を購入し、ワインとオリーブオイルの生産に情熱を注ぎ、その5年後、ファーストヴィンテージを造り出しました。

ベアトリーチェさんの実姉が、ある公文書(賃貸契約書)を見つけ出し、そこには「804年にカルミニャーノでは、ワインとオリーブの栽培がされていた」と記載されていたそうです。

それだけではなく・・・・・
14世紀初め、ダンテはプラートにワインセラーを持っており、カルミニャーノのワインを大量に購入していたと記述。

17世紀には、医師で、自然科学者であったリーディが、ジュピター(ローマ神話の神)に相応しいと称えた記述。

さらに、メディチ家のコジモ3世は、実に農学や醸造学に熱心だったらしく、紛いなワインの生産を防ぐため、世界で最初の原産地呼称規定、今でゆう、D.O.C.のワイン法を制定し、その時選ばれたのが

カルミニャーノ。

それ以外には
CHIANTI       (キャンティ)
POMINO       (ポミーノ)
VALDARNO    (バルダルノ)

カルミニャーノワインと名乗るにあたり、絶対条件があります。

それは、サンジョベーゼ種主体で、その中に10%~20%必ずカベルネ種を加えて造らなければいけないこと。

そしてまたここにも、隠された面白い逸話があるんです。

カテリーナ・デ・メディチが、フランスのアンリ2世と結婚するため、フィレンツェから宮廷料理人とともに、たくさんのイタリア料理の技術を抱えていき、その祝い返しとし、ボルドータイプのワインと、カベルネ種の苗木が贈られたそうです。

それ以来、このカルミニャーノの地では、大切に受け継がれているのです。

D.O.C.G.ワインに認定されているもので、カベルネ種を加えることが義務づけられているのは、カルミニャーノだけだそうです。

この偉大なるワイナリーを支えている、コンティーニ・ボナコッシ家。

イタリアでは、珍しい7人兄弟!!!!

そのうち、経営に携わっているのは、4人だそうですが、これからも彼らの子供たち、孫・・・・・ずっとずっとこのカルミニャーノの歴史とともに歩んでいって欲しいものです。

そして、南麻布にある
http://www.mario-frittoli.com/ja
このレストランとの、コラボレーションディナーもほんとに、素敵でした。

ここのシェフもトスカーナ州リボルノ出身とあり、トスカーナ料理と、トスカーナワインで大盛況でした。

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