ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの名を轟かせている、トスカーナはモンタルチーノへワイン視察へ行ってきました。
今回訪れたワイナリーは、オルチャ渓谷、アルビア渓谷、オンブローネ渓谷に挟まれたモンタルチーノの町の中心部より5KMほど北上(シエナ方面)したところにあり、緑色の絨毯を敷き詰めたような丘陵は、ここがトスカーナの田園だということを実感させてくれます。
このような景観、眺望は後世にも絶対残して欲しいと強く願います。

このワイナリー IL PARADISO DI FRASSINA (パラディーゾ・ディ・フラッシナ)社を所有しているのは、CARLO CIGNOZZI(カルロ・チニョッツィ)氏。
ミラノ出身の敏腕弁護士とし活躍していましたが、友人の紹介により、1999年廃墟化した家屋と荒れ果てていたこの土地を購入し、サンジョベーゼの苗を植樹しました。
彼曰く、「人生にとって大事な事は良い音楽を聴き、良い環境の中で生活することだ」という観念を抱いており、音楽が植物の生育に良い効果をもたらすとゆう研究が、中国で行われているとゆう情報も得、2005年よりフィレンツェ大学農学部の研究チームの協力により開始され、畑にスピーカーを設置し、24時間モーツァルトなどのクラシック音楽を流し、優しい音色が葡萄の生育にいかなる影響を及ぼすのかという研究を行い始めました。

2007年には音響効果の優れた、アメリカの一流メーカーBOSE社がこの研究に関心を示し、彼らのスポンサーとなり、「SUONO&VIGNA(音響と葡萄園)」とし音楽が植物にどのような影響を及ぼすのかを立証している最中です。

海抜250m、4ヘクタールの畑を所有しスピーカーを各畑に配置、24時間常に音楽を流す畑、12時間のみ、全く流さず通常の栽培方法と分けて葡萄を生育させています。
24時間常に音楽を流している畑で育つ葡萄は他のものに比べ、枝の伸びも、果実のつき方も明らかに違うということを説明してくださいました。
最近ではピサ大学の生物化学科もこの研究に加わり、地中に埋め込まれたスピーカー管の音の振動が、葡萄に天敵な害虫へも影響を及ぼしているということも立証されたとのこと。
なぜなら、この振動が害虫の生殖活動を大いに妨げているというのだから驚きです。
振動効果が害虫駆除の役割を果たし、素晴らしいビオワインを造りだしているのです。

この中は(写真下)、熟成後瓶詰めされたワインを保管する湿度と温度管理がパーフェクトに保たれた貯蔵庫。それだけではなく上部はプライベートプールになっており、葡萄畑から流れてくるクラシック音楽を聴きながら、壮大なモンタルチーノの眺望とワインに酔いしれるなんて、なんとも贅沢ですよね。
苗を植樹する事から、葡萄栽培、醸造、ボトル管理、市場に出回るまでワインに対してのオーナーと醸造家、スタッフの情熱と愛情がたっぷり詰まったトスカーナワインを皆さんも是非味わってみてください。
パラディーゾ・ディ・フラッシナ社のワイン オンライン・ストア
詳細はこちらベラティーナ


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