2013.02.21

今朝から極寒に逆戻り、朝から雪がちらつくトリノ。

各地で雪、雪、シチリアでは洪水情報・・・・イタリア全土天候大荒れの週末です。

最近は、主人の中間試験勉強のお手伝い。

今回は化学。明日22日に控えている・・・・・。


原子の構造、化学結合、元素の性質・・・・・・。

化学反応式を書いた紙が家中に。

専門用語だけに、私には普段聞き慣れない言葉ばかりで、しかも発音しにくい。

外国の言葉を覚えるって果てしなく終わりのない戦いですね~。

去年此方でイタリアの自動車免許を取得して、筆記試験の為の専門用語を読解して記憶するのに、随分と難儀したのが思い出されます。

さてさて、今週末はイタリア総選挙、ローマ教皇退位でバチカンの内部事情など連日の報道・・・・・。

緊迫した情勢のイタリア、なんとか早いとこ落ち着いてぇ~。

まぁ兎に角主人には明日の試験頑張ってきてほしいものです。

オレンジ合戦 in イヴレア

今日は寒波到来!?というほど、北イタリア凍りつくような寒さに見舞われ、

朝からしんしんと雪が降り続いているピエモンテ。

滅多に積もることないリビエラ海岸線(リグーリア州)、とくに西側がひどくて、

ジェノヴァ~サヴォーナ間の高速道路も雪の為閉鎖。

昨日から床冷えする寒さはこれだったのね・・・・。

でも私は行ってきましたよ~、日曜日念願のオレンジ合戦を観戦しに

トリノから北へ50kmほど行った町イヴレアにて毎年催されているカーニヴァル。

馬車に乗った領主の衛兵と、その周りを取り囲んだ民衆に扮した人々が激しくオレンジを

投げ合う、他に類を見ない独創的な雰囲気を特徴としているもの。

もともとの由来は・・・・中世の領主が課す重税や圧政にひどく苦しめられ、それに加え、

結婚初夜は花婿ではなく領主と過ごすべしという掟も作り、独裁者とし好き放題、

ある夜、粉ひき屋の娘(ムニャイア)、ヴィオレッタにその試練が降りかかり、

衛兵たちに無理やり領主の下へ連行されました。

極悪非道な領主に勇敢に立ち向かった、ムニャイア・ヴィオレッタは彼の首を切り落とし、

それを城から町の民衆に見せたことから、城は瞬く間に民衆に攻め落とされたのだそうです。

「自由を勝ち取った」ムニャイアが、このカーニヴァルのヒロインで、

毎年ミセス・ムニャイアが選ばれ、オレンジ合戦開始前、広場で披露され

民衆から拍手喝采を浴び、合戦後に将軍たちを引き連れて、ミモザの花やキャンディーを

ばら撒きながら町を練り歩きます。

オレンジ投げ戦士は「アランチェーリ」と呼ばれています。

合戦前、正午過ぎごろから、荷馬車に乗った衛兵チームたちの登場。

ARANCERI CARRI DA GETTO(アランチェーリ・カッリ・ダ・ジェット)陣たち。



民衆チーム、ARANCERI A PIEDI (アランチェーリ・ア・ピエディ)もぞくぞくと自分たちの
陣地へ向かっています。


民衆は9つのチームに分かれ、陣地を守ります。

また、そのチーム名も・・・・PANTERA (黒ヒョウ)、SCORPIONE (さそり)、

DIAVOLO (悪魔)、MORTE (死者)などなど・・・・いかにもって感じのものばかりです。

合戦前、陣地へ向かう戦士、衛兵を待ち構えている様子は、なんだか、

サッカー観戦時の熱狂的なファン(ティフォージ)を見ているかのようでした。


広場の周りに山積みにされた、オレンジ箱の山々。

その後ろには防御用ネットがされていて、観衆は危険を逃れるため、

その中から観戦するのが無難。


カーニヴァルの伝統料理「白インゲン豆の煮込み」

「ファジョーリ・グラッシ」と呼ばれ、白インゲン豆と、

細かく切ったサラメッラ(豚肉ソーセージ)や豚の皮を大鍋で煮込んだもの。

カルネヴァーレの前日の夜に仕込まれ、当日朝から振舞われる。

時代は中世に遡り、地主たちが哀れみの意を込め、貴重な蛋白源の白いんげん豆を

配給していたところ、自尊心を傷つけられた民衆たちは、豆を投げつけ返したことが、

このオレンジ合戦の元祖なんだとか。

午後2時、ファンファーレが鳴り響き、ミセス・ムニャイアの登場です。



すっご~く、可愛らしいミセス・ムニャイアでした

義母も歴代のミセス・ムニャイアだそうで、この役に抜擢されたのが、とても光栄らしく、

最後まで成りきって、この祭りを盛り上げてくれてました。


護衛たちも、みんな凛々しく颯爽と馬に乗り、かっこいいですな~。


広場を埋め尽くしていた観衆も一斉に避難し、合戦の開始です

次から次へと広場にやってくる、荷馬車の衛兵チームたちを、オレンジでやっつけます。

荷馬車にも大量のオレンジが積み込まれているので、上から下から



観衆のところにもオレンジが転がってくるので、またそれを観衆達が面白がって投げ返しているので

四方八方どこから飛んでくるか分からなくて、近くに寄って写真を~なんて呑気な事

言ってられませんよぉ。

写真や映像で見る限り、ポコポコかわいらしく見えますが、男どもが本気で投げ合ってるので、

まともにくらうと相当いたそうです。

現に始めに待機していた場所が悪く、観衆にもまれてるうち、オレンジが飛んできて

腕にあたってしまい、まぁ・・・・けっこうな痛さでしたよぉ

衛兵チームたちは、なめし革で出来たフルフェースを着用。


戦い終えた戦士たち・・・・・。


砕け散ったオレンジの残骸・・・・・・・。


オレンジの爽やかな香り~に、ちょっと馬糞の臭いも混じり・・・・・何とも言えぬ芳香

辺りを漂っていた合戦後の広場。


「隷従から自由への解放」の象徴とされている赤い三角帽BERRETO FRIGIO (フリジア帽)を被った人たちでごった返し。

とにかく、この合戦には赤いものを被るか、身につけていないと戦士に狙われるとの

しきたりがあるので、町中が赤、赤、赤。



見ているほうは、ハラハラどきどき、エキサイティングだけど・・・・・

歴史と伝統を重んじ、子供から大人まで一丸となって祭りを盛り上げているのがひしひしと伝わってきます。

ピエモンテの面白さ、またひとつ発見できました。

持ち寄り女子会

今週からトリノ生活が再開しました。

トリノ市は、クネオより通常気温が高いので、雪国から下山した私にとってとっても穏やかで温和な日々が続いております。

年明けて頻繁に来客の出入りがありましたが、先週末やっと、近郊に住む日本人の友人達と女子会が出来ました。

昨年11月末に出産されたばかりの友人の赤ちゃんとの初対面と、ちょっと遅めの新年会も兼ねて、その友人宅へ元同僚のNちゃんとお邪魔しに行ってきました。

毎日育児に慌しくしているだろうと思い、私の提案で持ち寄り食事会に。

その友人、兎に角、和風に拘るご夫婦なのと、あっさり皆でつまめるのに、御節はもってこい!


錦糸卵をふんだんにのせた、チラシ寿司と和風&イタリアンミックスなおかずをお重に詰めて持参しましたよ。

牛肉の八幡巻きや、ローストビーフ、プチ玉葱の詰め物のオーブン焼き、クリーミーポテトサラダ、茎昆布の和え物、オリーブの詰め物・・・・。

和の食材は入手不可能に近いので、自分が持っている保存食やスーパーで品定めし、何とかお重に!

プチ玉葱のオーブン焼き
皮ごと蒸した後、皮を剥き、横半分に切り、詰め物にする為中心部分をくり抜く。合挽き肉と、サラーメ・コット(加熱サラミ)、くり抜いた玉葱のみじん切り、パルメザン・チーズ、ラスケーラチーズ、卵、ナツメグ、エルブ・ド・プロヴァンス(プロバンス地方の乾燥ミックスハーブ)、パン粉、塩・胡椒を混ぜ合わせる。固さ調節と、詰め物の味わいをデリケートにするため、茹で潰したポテトを加えるのが私好み
玉葱に詰めた上に、パルメザン・チーズとパン粉を振りかけオリーブオイルを一振りし、オーブンへ。

クリーミーポテトサラダ
ジャガイモは、エミリア・ロマーニャ州のボローニャ産のものが、私はイタリアのジャガイモの中で一番好きです。
ほくほくしてて、甘みがあり、ジャガイモ特有のざらつきも滑らかでとても使い勝手の良いおイモさんで、地元野菜を愛用する私も、ついつい浮気してしまうお野菜です。
蒸して潰したジャガイモに、マヨネーズと、さいの目切りにした人参、それに合わせて切ったインゲンや、グリンピースを茹でたものを、空気を含ませるように混ぜ、生クリームで固さ調整。

そして和食の命お出汁、これが私にとって欠かせないアイテム


実家の母が使っているので、これはお袋の味のベース。

なので私にとり、「和食を作る」のに、欠かせないアイテムなのであります。

国内産の天然素材使用

春取れ椎茸(宮城県産)

鰹本枯節(枕崎産)

天然塩(赤穂産)

天然昆布(利尻産)

天日干しうるめ(土佐近海)

さば(天草近海)

円やかなのに、コクがあり、奥行きのあるお料理が出来るお出汁。

主人や、イタリアの友人達にも大好評

冬の午後の陽だまりが優しくて心地よく、おしゃべりにも花が咲き、あっという間に夕暮れに・・・・。

小さな子供たちがいる時は、家で持ち寄りも楽しいものです。

たまには女子会も必要ね~

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