スローフード協会会合


今日は朝から営業終了後まで一歩も厨房から抜け出す事が出来ず、勿論陽光もなしの状態・・・・今年はクリスマス前が金、土曜なため週末の仕込みに加えクリスマスの仕込みと並行して行わなければならない。

イタリアでは25日のランチを盛大に行うため、クリスマスメニューもフルコースのみ。
明日(といっても帰宅が午前回ってしまい只今2時半、正式には本日・・・) ランチにはスローフード協会創設者、現スローフード国際協会会長のカルロ・ペトリーニ氏の来店、会合があるとの事。
さらにディナーは、ブラ近郊ポレンツォにあるスローフード大学を統括されているマウラ・ビアンコット女史が教師陣、スタッフと共に会議を兼ねた食事会が催される。
うちのオーナーやシェフとは長年の付き合いの会長やスローフード協会陣。
明日もハードな一日になりそうだが、こうゆう美食家たちの来店が頻繁にあるのは実に嬉しい。
皆さん素敵なクリスマスをお過ごしくださいませ。
BUON NATALE (MERRY CHRISTMAS)

馴染みのビアパブ


ピエモンテは知る人ぞ知るイタリアワインの銘醸地。
しかしアルプス連邦の麓、良質な水も湧き出る事から地ビールを醸造する人もかなり多く、そして老若男女食後にビッレリア(ビアパブ)で楽しいひと時を過ごすというのもステータスとなっている。
私もサルッツォの町で馴染みのパブがある。それがこの中世の建物の中、サルッツォ城前というロケーションで営業されている「DRANCIA」。
ここのお店はベルギービール専門パブ。ベルギービールオンリーでワインは一切取り扱っていない。
ベルギー生ビールを数種類、オーナーが厳選した瓶ビールが数えきれないほど貯蔵庫に収納されており、かなりレアなものもあり眺めているだけでも載せてるから面白い。

私が働いているレストランの近場にあり、週末はよくお邪魔し大好きな芳醇高いアロマのレッドビールを頂くのだが、この時季はベルギーの各醸造所、冬季限定ビール「Noel(ノエル)」クリスマスビールを造る。
このクリスマスビール、通常よりスパイシーで濃厚などっしりした味わい。
各醸造所ごと味わいも異なり飲み比べて見るのも面白い。

此処のところクリスマス前の仕込みで大忙し。行けずじまいになっており落ち着いたら樽が終了する前に味わいに行かなくては・・・。

そして内部詳細も紹介したい。

トリノイルミネーション

トリノの王宮前の広場にて。

現代チックなプレゼーピオ(キリストの生誕のジオラマ)が。

澄み切った夜空に教会や宮殿と共に浮かび上がってるような素敵な広場のイルミネーション。

そう今週末はクリスマスなんですよねぇ。レストランも慌ただしいっ。

今日は冬至。ゆず湯に浸かられましたか?

今年はピエモンテ南部暖冬で雪が全くなくホワイトクリスマスは期待出来そうにありません・・・。

皆さん慌ただしい年の瀬、風邪などひかぬようご自愛くださいませ。

「イタリア好き」とどく。


11月に発行されたVOL.7 「イタリア好き~ピエモンテ州~」が自宅にも、取材協力させていただいた私が勤めるレストランにも届きました。
今回も超濃厚な特集で、読み終えるのに時間を要してしまいましたよ。

毎号、取材スタッフのメッセージも記載されているのですが、写真家の萬田 康文氏は今回の取材にてこのような文面を残されています。

「本誌にも登場する山岳地帯に暮らす酪農民族マルガリの人々の生活。彼らは高い標高の豊かな自然環境で放牧をし、昔ながらの製法での乳製品づくりを生業にしている。我々が暮らす東京の生活とは別の星での生活のようだった。そこには人が人として持つ当たり前の強さがあり、その背景には豊かで清らかな山の水があった。人は豊かな水と知恵があれば、案外たくましく生きていけるのかもしれない。そんな事を考えながら写真を撮っていた。」

此処は美味しい水、空気が当たり前のようにあり、だからこそ美味しい食材の宝庫でもあります。
自然界との繋がりを大事にし歴史や伝統を重んじ、美味しいものを摂取出来るから、またそうゆうものを作り出したい、守っていきたいと強く願う人も多い。

イタリアでは頻繁に用いられる「FURBO(抜け目ない、ずる賢い)」という言葉が似合わない、純粋で素朴でインテリな人が多いような気がします。
せっかく現地に住んでるのだから、もっと生活の知恵を様々なピエモンテーゼから伝授してもらわなくっちゃ!と思う今日この頃です。

白トリュフ~官能的芳香~


ピエモンテ州アルバと言えば・・・言わずと知れた白トリュフの名産地。
そうここ近郊でしか、あの官能的な芳香は存分嗅ぐことが出来ない正に聖地。
レストランの中でも、町を歩いていてもフワッとこの刺激的な芳香が鼻をくすぐられる。
年に一度、この時季だけのお楽しみだ。

バイロンは、この強烈な芳香が創造性を書き立てるため、好んで書斎の机に置いていたというのも頷ける。
木の根元に出来る茸の一種だが、地中40cm程で塊状になる子実体。
海抜700以下、シリカを含む石灰質、粘土質の土壌で酵素濃度が高い土地に生育、風を直接受けない盆地、生育期には適度な降水量を要するもの。
今年は雨が全く降らず、土壌も乾ききっていたので不作の年とも言われたが、此処最近の恵みの雨のおかげで、小粒ながらもかぐわしい香りが漂う。
赤ワインの名譲地でもあるランゲ地方でもあるが、官能的でこの余韻にずっと浸っていられるのはどっしりした濃厚な赤より、酸味、ミネラルと果実実の控えめな、アロマティックで刺々しさのない円やかなフローラル、アカシアの蜂蜜が漂う白ワインが調和する。

官能的でこの気品ある芳香の余韻にずっと浸っていられるよう見事に合わせられるワインを見つけるのはかなり難しいかも。

BALOSSの紅葉


私が勤務するBALOSSのレストランの正面玄関もすっかり秋めき・・・・。様々な木々が見事に紅葉してる。テラスの庭には立派な銀杏の木が一本あり、それももうそろそろ見頃♪


BALOSS(バロス)とはピエモンテ方言で「やんちゃ坊主、いたずらっ子」という意味。オーナーやシェフそのもの、少年心をいつまでも持ち続ける二人にぴったりな名称。POGGIO RADICATI(ポッジョ・ラディカーティ)とはここの土地の名。



スローフード協会設立者、会長でもあるカルロ・ペトリーニ氏の来店。ブラ出身でもあり、長年スローフード発祥レストランで勤務した経歴を持つ私のシェフと古くからのつきあい。食後の団欒に、シェフとうちのオーナーも交え、夜遅くまで会話が弾んだよう。

チンクエテッレ葡萄畑


イタリア北西部のリグーリア州、トスカーナ州と隣接するラ・スペツィア県。

リグーリア海岸沿いの断崖絶壁にある5つの村、イタリア語で「5つの土地」と言う意味のチンクエテッレは11世紀に要塞都市として生まれ、海岸線沿いに密集したカラフルな家がこの村々の特色でもあります。

ポルトヴェーネレや小島群などと共にユネスコの世界遺産にも登録され、いまや観光名所にもなっているのでご存知の方も多いことでしょう。


海岸線沿いに沿う小道を散策というのがが此処の楽しみ方になっていますが、時間がある方は、坂道を登り上から村を見下ろすのもなかなかのものです。

約1,000年近くもの間、隣の村との陸路もなく船で往来し孤立していたこの村々。

平地がなく痩せている土壌で、人々は生きるすべを模索し続け、生活してきました。

「急斜面の固い岩盤を砕いてできた石垣の上に畑を作った。畑の土壌となるのは岩盤を砕いた際に出てきた砂。数百年かけて築かれてきた石垣の総延長は、なんと 6,700 キロメートルに及び、日本列島を往復できる距離である。努力のかいあってこの痩せた土地にも何とか根付いた作物がブドウであった。人々はこのブドウから作るワインで生活してきた。村の人々の生きる糧となったブドウ畑。ブドウ畑を守る為には土台となる石垣の修復は欠かせない。古い石垣は雨と風の影響で崩れやすくなっているからである。ここで育つブドウは、あまりたくさんの実をつけない。しかし、そのぶん味が凝縮したコクのあるワインが産まれた。(Wikipedia 参照)」


チンクエテッレの段々畑ではBOSCO種、VERMENTINO種、ALBAROLA種が栽培されており、
白ワイン「チンクエテッレ」や、中世の文豪や貴族達を虜にした甘口デザートワイン「シャケトラ」が造り出され、商売上手のジェノヴェーゼ(ジェノヴァ人)により、広く普及されていきました。

東リビエラのキャヴァリという街にあるチンクエテッレ等を醸造しているBISSON社、ピエール・ルガーノ氏は独自のワイン哲学を持つ人物の一人。

潮風をたっぷり浴びた白葡萄の凝縮されたミネラル感や、爽快なハーブの香り高いチンクエテッレを造られています。

チンクエテッレの傾斜からの景観、人々の培ってきた生活の糧を垣間見れて面白いですよ。

(愛の小道より)


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BIT MILANO<国際観光見本市>













やっぱりイタリアは州ごとに趣が異なり、一纏めにするには難しい。
州別の単一民族国家のよう。
此の間触れたマルケ州も惹かれるし、トレンティーノアルトアディジェ州にも興味がわいて尽きない・・・・。
やっぱりイタリアは田舎が面白い。

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淡紅の花茶



今年は比較的穏やかで暖かい日が続き、春の兆しが見えるのも早いのかなと思っていた矢先、今朝は一面の銀世界、柔らかそうな牡丹雪がヒラヒラと舞うように降り積っています。
日本でも稀な積雪が続いているみたいですね、皆さんも外出時お気を付け下さい。

苦味の効いたエスプレッソコーヒーも大好きですが、こんな寒い時このハイビスカスティーで体を温め、デトックスしています。
大半のイタリア家庭にはカモミールが就寝前の愛飲ティーとし常備されていますが、イタリアでカルカデと呼ばれるこのハイビスカスティーは女性が好んで飲む花茶。

ハワイや沖縄でよく見かけるハイビスカスは観賞用のもので、食用可能なのは同属のローゼルという品種で、エジプト産が良質だと言われており、美貌と若さを保持する為クレオパトラも愛飲していたこの事。

ヴェネト州のBardolino Chiarettoのような鮮明なルビー色、ビタミンCとカリウムが豊富に含まれているので、利尿作用や二日酔いにも効果的。
梅干しやレモンの酸味成分、クエン酸を含むので、サッパリしてまるで梅茶を飲んでいるかのよう。
このクエン酸、白血球の働きを活性化するので、風邪などの細菌やウイルスへの免疫力も高まるんです。
貧血予防や花粉症対策にも良いとされ、これからの時季も重宝しそうですよね。

このハイビスカスティー、午後のお散歩後に愛飲している近所の93歳になるおばあちゃまから教えてもらい、彼女曰くオリーブオイル摂取とハイビスカスティー、適度な運動、そして前向きに生きる事!だそうで、そんな彼女は至って健康、パーフェクトボディー、目が爛々と輝いています。

スーパーに行けば、ティーパック入りのハーブティーは売られていますが、私は通常DROGHERIA(ドロゲリア)と呼ばれる、スパイス、ハーブティー、キャンディー、ヌガーなどの瓶が所狭しと並ぶ量り売りのお店で購入します。

どの町にも点在するドロゲリア、ちょっとずつ色んなものをお土産にしたい方は是非立ち寄られたら面白いと思いますよ。

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